2018年9月3日 (仮訳)中国産のSuillus spraguei複合種の2新種 Zhang, R. et al., 2017. Two new species in the Suillus spraguei complex from China. Mycologia. Available at: https://doi.org/10.1080/00275514.2017.1305942 [Accessed September 2, 2018]. 【R3-05457】2018/9/3投稿 【お読みください】 大菌輪のコンテンツ「論文3行まとめ」は、あくまで論文の検索の補助として提供されている情報です。作成者は専門家ではなく、翻訳や内容の解釈が誤っている場合がありうるので、正確な情報は必ず元の論文で確認してください。また、このページのリンクは必ずしも有効ではありません(大菌輪未掲載の種や、MycoBank/Species fungorum未登録の種がありうるため)。 3行まとめ 北米東部および東アジア産のSuillus spragueiと同定された標本を検討し、本種が少なくとも3種の隠蔽種を含む複合種であることを示した。 中国、日本、韓国において五葉松を宿主とする種をS. kwangtungensisとして新種記載した。 また、中国南部においてPinus kwangtungensisを宿主とする種をS. phylopictusとして新種記載した。 中国広東省韶関市乳源ヤオ族自治県南嶺国家森林公園小黄山 (新種) Suillus phylopictus R. Zhang, X.F. Shi, P.G. Liu & G.M. Muell. 語源…系統(学的解析)のSuillus pictus(S. pictusはS. spragueiのシノニム) 【よく似た種との区別】 Suillus spraguei(ベニハナイグチ) 同じマツ属Strobus亜属の樹木を宿主とする 形態的に類似している(従来この種として扱われており、両種を区別する明瞭な形質が見当たらない) ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく北米東部などに分布する 本種と異なりPinus kwangtungensis、P. armandii、およびP. koraiensisではなくストローブマツを宿主とする ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Suillus kwangtungensis 中国に分布する 同じPinus kwangtungensisを宿主とする ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり韓国および日本における分布が知られていない 本種ほど普通種でない 本種より子実体表面に鱗片が多い ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される 中国広東省韶関市乳源ヤオ族自治県南嶺国家森林公園小黄山 (新種) Suillus kwangtungensis R. Zhang, X.F. Shi, P.G. Liu & G.M. Muell. 語源…広東産の 【よく似た種との区別】 Suillus spraguei(ベニハナイグチ) 同じマツ属Strobus亜属の樹木を宿主とする 形態的に類似している(従来この種として扱われていた) ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり中国ではなく北米東部などに分布する 本種と異なりPinus kwangtungensisではなくストローブマツを宿主とする ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される Suillus phylopictus 中国に分布する 同じPinus kwangtungensisを宿主とする ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で近縁 本種と異なり韓国および日本における分布が知られている 本種より普通種である 本種より子実体表面に鱗片が少ない ITS、nrLSU、TEF1、RPB1、ITS+nrLSU+TEF1+RPB1に基づく分子系統解析で明瞭に区別される